サキブ・シェイクです。

7歳のころ、失明しました。

そのあと、すぐに盲学校に通学しました。

盲学校で紹介されたのが、音声コンピューターでした。

音声コンピューターとの出会いで、本当に新しい世界が開け人生が変わりました。

10年前に、マイクロソフトにソフトウェアエンジニアとして、就職しました。

人々の人生を豊かにするためのモノづくりが大好きです。

大学時代からずっと夢に見ていたものは、例えばこんなものでした。

自分の周りで何が起きているのか、常に音声で伝えてくれるものです。

アプリ：「スケートボードの技で、空中をジャンプしている人だと思います。」

同じような考えのエンジニアのチームを作り

今からお見せするアプリを作りました。

あなたの周りに誰がいて何が起こっているか知らせるアプリです。

これはマイクロソフトの最高のAIのAPIをベースにしています。

例えばこんな種類のことがとても簡単にできるようになるのです。

このアプリはスマートフォンで動作します。

またピボシード社製のスマートグラスでも動作します。

例えばたくさんの人たちと話をしているとしましょう。

ときには、あなたがいくらしゃべっても、何の反応もない場合に

「みんなが集中して、自分のことを聞いているんだな」と思うことでしょう。

「それとも、みんな寝ぼけてるのかな」とかね。

そして、（目が不自由ということで）絶対にわからないことは、

「二人の顔が見えます」

「40代の男性でひげが生えています。驚いているようです。」

「20代の女性で幸せそうです。」

アプリのおかげで、私の周りにいる人の、年齢と、性別がわかるのです。

それと、その人たちの感情もわかるのです。

本当に信じられないことです。

このアプリで一番役に立つ事柄は

次のようなことができることです。

テキストが読めるのです。

「こんばんは。メニューをお持ちしました。」

「ありがとう。」

ここで、スマートフォンのアプリが使えます。

メニューの写真を撮ります。

アプリが私をガイドして、正確な写真を撮れるようにしてくれます。

「右下にカメラを動かしてください」

「そして、書類からカメラを離してください。」

そしてアプリがテキストを認識します。

「メニューの項目を読んで」

「前菜、サラダ、パニーニ、ピザ、パスタ」

数年前にはこれが、SFの世界でした。

本当に実現可能かどうか、全く考えませんでした。

しかし人工知能がものすごい勢いで、発達し、私はこれがどこで手に入れられるか、本当に楽しみにしていました。

エンジニアとして、私たちはいつも巨人の肩に立っています。以前から起こっていることの最高のところを作り上げてきたのです。

そして、このケースでは、何年間も調査を続けてきました。

MicrosoftResearchを使って、何とかしようと。

「若い女の子が公園でオレンジ色のフリスビーを投げていると思います。」

私にとって、これは、ぼんやりとした夢でしかありませんでした。

そして、ひとつひとつの段階を踏みつつ、作っていったのです。

これは単なる始まりでしかありません。

サキブ・シェイク

ソフトウェア・エンジニア

Microsoft

脚注：「巨人の肩に立つ」：西洋のメタファー。現代の解釈では、先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見することを指す。

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