〈超知能〉迫る大転換(2)ヒト型ロボ、人口超す100億台へ 車工場「労働者ゼロ」の未来ーへのコメント

木村 優志

Published: 6/3/2025, 12:40:00 AM

eye catch

日経新聞の「超知能 迫る大転換’の2回めは「ヒト型ロボ、人口超す100億台へ 車工場「労働者ゼロ」の未来」です。ヒト型ロボット(ヒューマノイド)に関する話題です。

工場やオフィスなど人間が活動する空間は、人間に最適化されています。そのため、そこで動くロボットもヒト型が効率が良い、というのが、ヒト型ロボットを作る理由です。

記事では、エヌビディアのジェンスン・ファンCEOは(ヒト型ロボットは「次の波になる」と表現したとあります。これには、私も同意します。ヒト型ロボットは生成AIに続く次のAIのトレンドとなるでしょう。同じ記事で、テスラのイーロン・マスクCEOは「長期的に普及台数は100億台に達するだろう」と予測しています。2020年時点での、世界の自動車の保有台数が、約15億3,500万台であることを考えると、イーロン・マスクがいかに強気であるかがわかるでしょう。

テスラは、今の所世界シェア首位であるヒト型ロボット「オプティマス」を開発しています。しかし、2位から10位までのヒト型ロボットの開発メーカーはすべて中国勢なのだそうです。わたしも、中国製ヒト型ロボットである Unitree 社の G1 を間近でみたことがあります。

ロボットのハードウェアとしての出来は見事なものです。コア部分は、NVIDIA製の Jetson で動作していました。しかし、ソフトウェア面については未だ改良の余地が多いです。工場出荷状態でできる動作は、握手などのいくつかのプリセットされた動作のみで、工場を荷物を持って歩き回るような動作をするのには、大規模なソフトウェア的な開発が必要です。

ヒト型ロボットの開発は、まだ端緒についたばかりと言えるでしょう。


メールマガジンにて、Convergence Lab.のブログの更新情報をお届けしています。配信に必要なメールアドレス以外の情報は収集しておりません。